2019年12月13日、横浜市大分子病理の実習枠で、神経病理リモートパソロジー実習を行ってきました。特に問題なく実習できたようです。
他大学にもシステムを提供しますので、ご連絡ください。
報告:新井
2019年11月29日、東京医療学院大学で2コマの講義をしてきました。
東京医療学院大学は新しい大学で、初代学長の佐久間康夫先生は、私の母校、横浜市大医学部の先輩でもあることから、ここ数年、中枢神経系の解剖と病理に関する講師として招聘いただいておりました。また、元・横浜市大解剖学の吉本正美先生も、教授として活躍されており、いつもお世話いただいており感謝申し上げる次第です。
医療系大学の学生さんにとっても、患者さんに触れる機会も多いので、脳神経系の病気の病態や解剖がどうなっているのか、ということを学ぶことも重要であると思っています。少しでもお役にたてれば幸いです。
報告:新井
2019年11月23日、川崎医大で開催された第47回臨床神経病理懇話会の初日に行ってきまた。初日の朝8時半から教育コースがはじまる、ということで、前泊して開始時に間に合うように川崎医大を訪問しました。
川崎医大の訪問は、数年前に、日本デジタルパソロジー研究会において、教育講演の機会をいただきましたので、2度目の訪問になります。いつ来ても、というわけでもありませんが(2度なので)、敷地も広大であり、大学病院も含めて、川崎医大関係の諸施設が林立している立派なキャンパスです。地域医療の中核であることが、視覚からも、よくわかります。
今回は、世話人の川崎医大病理・講師の西村広健先生が、この懇話会の歴史上はじめて、教育コースを並行して実施するという、とてもチャレンジングな企画を計画されておりましたので、私も少しだけ協力をさせていただきました。私は、前例主義ではなく、 規格外の(時には無謀な?)挑戦をする、若い頃の私のような人が大好きです。受講者の皆さまにとって、神経病理がより一層身近なものになれば嬉しいです。
個人的な用事があって初日、1日間だけの参加でしたが、私にとりましても、今後のデータベース運営の向上のために、とても有意義な参加となりました。お世話いただいた川崎医大病理の皆さま、とくに、頑張って企画を実現された西村先生には、心より感謝の意、並びに敬意を評します。お疲れさまでした。
報告:新井
2019年11月15日、スタッフ2名を同行して、愛知医科大学加齢医学研究所を訪問してきました。いろいろ有意義なディスカッションをさせていただいた所長の吉田眞理教授はじめ、スタッフの皆様には感謝申し上げます。
近畿地方の中核的な神経病理研究施設として、凍結脳のブレインバンクの運営、光学顕微鏡や電子顕微鏡での観察のための標本作成やクウォリティーコントロール、保管管理状況などを惜しみなくみせていただき、また、私どもの現状も紹介させていただきました。
今後の方向性として、前日の福祉村病院での検討会でも話題になりましたが、病理検体の保管のためのスペースや物品、人員配置の問題などは、全国共通とはいえ、コアな施設であるがゆえに、そのご苦労は大変なものであると痛感しました。
長時間、滞在させていただき、いろいろなことを吸収させていただきました。これからも情報共有は意見交換などを通して、神経病理診断や研究の質の向上のために、ご指導いただければ幸いです。
報告:新井
2019年11月14日、愛知県豊橋市にある社会福祉法人さわらび会・福祉村病院を訪問させていただきました。長寿医学研究所、および、神経病理 研究所の視察とディスカッションがメインです。特に、愛知医科大学加齢医学研究所(神経病理)の前教授、および、日本神経病理学会元理事長の橋詰良夫先生 が所長を務めておられる神経病理研究所での検討会に、同僚技師2名も参加して、いろいろな議論をしてくる、ということでした。橋詰先生は、外来に加えて、 病棟で多くの入所者様の主治医として、また、神経病理研究所の所長として、様々な業務の実務と統括をされており、お若く溌溂とされているご様子に感動しま した。お忙しいなか、ご対応いただき心より御礼申し上げます。
また、私どもが主催している医学研夏のセミナー・神経病理ハンズオンに、数 年前に参加された金田大太先生も、この10月から常勤として赴任されたとのことで、一緒に写真を撮らせていただきました。金田先生は大阪を拠点として神経 内科医・神経病理医として活動しておられますが、認知症のセンターを立ち上げるために、行政マンとしても、エネルギッシュな活動を展開されていることも拝 聴しました。福祉村病院でもご活躍されること間違いなし、ですね。ますますのご発展を祈念しております。
技官さんとは、神経病理学会のポ スター発表などの際には、いつも懇意にさせていただいており、今回の訪問でも、主にお二人にご丁寧に施設・設備の案内をしていただき、貴重な資料の管理法 などについても、惜しみなく教えていただきました。この場をお借りして恐縮ですが、技師一同、心より感謝申し上げます。写真がないのが残念ですが、次にお 会いできるときには、よろしくお願いいたします。来年の神経病理学会(金沢)で、またお会いできれば幸いです。
報告:新井
2019年8月29日から31日まで、浜松において、第18回日本デジタルパソロジー研究会に行ってまいりました。29日の午後は小雨混じりの天候でしたが、30日は、浜松は未明から大雨でした。朝の出発時にはやや小降りになって来ましたのでやれやれという感じです。
この研究会も第18回を数えていますが、私は一桁台の研究会から参加して来ました。当時は参加者が30人くらい?の、同好の士の集まりという感じでしたが、年々、新規の病院や企業からの参加者が増えて来て、今回、すでに会場は満員に近いです(250名越え?)。動画は開始前のものになりますが、ベンダーの展示もたくさんあって、大盛況です。演題発表もAI、ディープラーニングがらみのものが多いことが、最近のトレンドです。
海外招待講演者9名のプレゼンは、それぞれの立場での取り組みを紹介しておられ、進捗は様々であっても、向かう方向は一緒、という内容でした。やはり、2年前にFDAがバーチャルスライドマシンを医療機器として承認したことがエポックとなって、日本でもデジタル病理診断で保険収載ができることになっています。つまり、ちょっと昔まで、顕微鏡でなければ病理でない、と言っていた人たちが、顕微鏡だけをのぞいていては世の中から遅れてしまう、というマインドへシフトしたことがはっきりわかりました。
来年は、デジタルパソロジーの旗振り役の先頭を突っ走っている福岡順也先生(長崎大学教授)が会長ですので、想像もできないあっと驚く企画が練られるものと期待しています。
報告:新井
第11回「サクラ病理技術賞」授賞式が8月3日に東京・如水会館にて開催されました。私、関は奨励賞を受賞し、神経病理解析室のスタッフ全員が見守る中、授賞式において表彰されました。また、表彰式後に記念プレゼンテーションを行ってまいりました。
サクラ病理技術賞は病理学的検査・技術に関する活動を表彰する、サクラファインテックジャパン株式会社が創設した賞です。学術研究だけではなく地域医療への貢献や後進育成など幅広い活動を対象としています。
今回の受賞では、中枢神経系の標本作製技術の標準化に取り組む活動が高く評価されました。標本作製技術を発信するウェブサイトの開設、講演活動、神経病理技術フォーラム開催という、神経病理解析室あげて取り組んできた活動に光をあてていただき万感の思いです。
授賞式の後には、大阪大学大学院 医学研究科・病理学の中野徹先生による特別講演会、そしてレセプションが続いて開催されました。レセプションにおいては、新井先生からご祝辞をいただきました。また、サクラファインテックジャパンの方々をはじめ病理学的検査に関わる方々と交流を深めることができました。この受賞を機に、新たな活動につなげていきたいと決意を新たにしました。
授賞式の詳細はサクラファインテックジャパン株式会社のWebサイト(https://www.sakura-finetek.com/about-us/byourigijyutu_syou)で紹介される予定です。
報告:関
7月14日から16日まで名古屋で開催された第60回日本神経病理学会に参加してきました。
学会初日の教育セミナーでは新井先生が「中枢神経系のマクロ解剖」、関さんが「ミクロ検索法−各種染色法と組織切片の見方」というタイトルで講師を務められました。私も最終日のポスター発表では年次報告という形でデータベースの活動について毎年発表させていただいています。
また、今年は会場の企業展示スペースに神経病理解析室のブースを出展しました!初めての試みです。
展示ブースにはコンテンツ紹介のポスターやチラシの他に、パソコンも設置してコンテンツのデモ紹介を行いました。
データベースには多くのコンテンツがありますが、今回は「EBAN」、「筋肉の病気」、「医学生のための中枢神経の組織病理 e-ラーニング」、「組織標本メソッド」の4つのコンテンツをメインにご紹介しました。学会2日目には都立神経病院の松原四郎先生がブースに来て下さり、松原先生が監修された「筋肉の病気」のコンテンツを多くの先生にPRしました。
学会期間中の3日間、沢山の方にブースに訪れていただき、データベースを知ってもらう良い機会になったと思います。一部のコンテンツはユーザー登録制となっていますが、フォームから簡単に登録できますのでぜひご覧下さい。
報告:小島
2019年5月9日〜11日に開催された第108回日本病理学会において、ポスター発表をしてきました!
「学習効率を向上させるデジタル神経病理実習の運用」(新井信隆、他)
「中枢神経系の診断力向上への取組み・デジタル教育ツールの利用」(関絵里香、他)
の2つのポスター発表を行いました。
最初のポスターではデジタル教材の「EBA&N」の内容について、ブレインカッティング動画やZoomify画像などを中心に紹介しました。
次のポスターではウェブサイトの染色コンテンツの内容紹介や、アクセス数の推移などから観測された利用状況についての報告を行いました。
発表当日は朝から多くの方にポスターを見て頂き、沢山用意した宣伝用のチラシも夕方にはほとんど無くなっていました。
今回もデジタル教材を実際に体験して頂くためのサンプルルーム(EBA&N for Student)を作成しています。ご利用をご検討の方は下記までお問い合わせください。
pathology-db(アットマーク)igakuken.or.jp
ぜひ、多くの方にご興味を持っていただければ幸いです。
また、染色技術についてのお問い合わせも歓迎しています。上記のアドレスにご相談いただければ、可能な限り対応させていただきます!
報告:小島
4月4日(木)に築地の国立がんセンターで「AIによる病理デジタル画像解析を目的とした病理画像の標準化を目指して」というタイトルのワークショップが開催されました。
このワークショップではAIによる病理診断支援の可能性と課題について、研究者の方から様々なお話しを聞くことが出来ます。デジタル画像解析の基礎知識から最新技術まで興味深いお話しを沢山聞くことが出来ました。
その中で、どの先生も色情報の標準化の必要性について強調されていたのが印象的でした。色情報は染色プロセスやスキャナーやモニターなど様々な要因によってバラつきが生じます。色のバラつきは診断結果や画像解析結果に大きく影響することから、色情報の補正は必要不可欠です。また、色だけではなくスライドの厚さムラなどでもデジタル画像の読み込みが大きく変わってしまいます。最近では様々な補正技術も開発されているようですが、技師としては今後も丁寧な標本作製を心がけようと思います。
報告:小島
3月27日〜29日の3日間で第124回日本解剖学会が開催されました。今年の会場は新潟の朱鷺メッセです。
昨年まではデータベースの学習コンテンツに関する発表を毎年してきましたが、今年は少し趣向を変えて組織標本作製メソッドについてのポスター発表をしてきました。
組織標本作製メソッドは毎月アクセス数が多く、データベースの中ではとても人気のコンテンツとなっています。会場でもコンテンツの内容について多くの方に興味を持って頂き、実際に普段から見ているとの声もかけて頂きました。
的確な病理診断を下すためには良質な標本が必要となります。このコンテンツでは切出しからブロック作製、染色までの一連の行程を写真つきで詳しく解説しています。特に染色では染色結果を比較して、良い染色・悪い染色の見分け方なども解説しているので、初学者の方でも染色のポイントが理解しやすくなっています。
朱鷺メッセはとても広い会場で、ポスターも3日間ずっと展示することが出来ました。多くの人にコンテンツについて知って頂ける良い機会となったのではと思います。
報告:小島
本日(平成31年3月20日)、副所長退任のランチョンセミナーを行いました。 講堂は満席で立ち見もいらっしゃるなど、多くの職員に参加いただきました。観客あってのステージですので、これほど嬉しいことはありません。ありがとうございました!
冒頭、正井所長より過分の紹介をしていただき、また、医学研統合前のプロジェクトワーキングの会議を繰り返した頃の、私から正井先生へのメイルも紹介していただくなど、驚きでした。早いもので、あれからもう10年か、と思うと、感慨もひとしおです。
前身の旧研究所に就職したのが平成元年ですので、かれこれ30年。この長い間に、いろいろな症例を通りして、勉強したり、新しいことを考えたり。最近では、病理標本のデジタルアーカイブの作成に注力していることなど、紹介させていただきました。
もう少し、このまま頑張ってみたいと思いますので、引き続きご支援いただけますよう、宜しくお願い申し上げます。
報告:新井