公益財団法人東京都医学総合研究所 神経病理解析室 小島 利香
プロフェッショナルコンテンツのデジタル顕微鏡実習では、大学向けのリモートパソロジー実習の教材を提供しています。現在はこちらの7大学において実習を行っています。
リモートパソロジー実習とは、大学内のパソコンから脳神経病理データベースにアクセスし、顕微鏡を使わずにバーチャルスライドを使用して病理の実習を行います。
これは横浜市立大学医学部で行った実習の様子です。大学の要望などを参考にし、大学ごとにグループルームを作成して、事前に学生一人一人にログインアカウントを発行します。
こちらは昭和大学医学部の実習ルームのトップページです。左にメニューが出ていますが、このルーム内のコンテンツにはZoomify機能を持たせた画像が搭載されているのが特徴です。
Zoomify機能とは、バーチャルスライドを拡大・縮小して閲覧することが出来る機能で、画像に文字を直接書き込むことが可能です。こちらは正常神経解剖の教材ですが、バーチャルスライドを見ると皮質、白質といった組織の説明の他に、白い丸で囲まれて黄色い矢印がついている場所があります。この矢印を目指して拡大していくと文字が出てきて、解説を見ることが出来るようになっています。
このように、Zoomify機能により初学者が初めて使用する場合でも、画像のどこで何を観察すれば良いのかが大変わかりやすくなっています。ちなみに、Zoomifyの閲覧には最新のFlash Playerが必要です。
こちらは、病理ミクロといって疾患ごとにバーチャルスライドをまとめたコンテンツになっています。アルツハイマー病の項目の例になりますが、疾患の解説や観察するポイントを学習した後に実際にバーチャルスライドで確認することが出来るようになっています。
ルームには様々な機能がついており、小テストやレポートを提出することが出来るようになっています。
学生は好きな時間に課題を提出し、管理者側は提出時間や成績などをデータで管理することが出来ます。個人の成績や偏差値、全体での回答の傾向などを把握出来るため、実習後のフォローアップに役立ちます。
今回のセミナー用に実習ルームを作成しています。
プロフェッショナルコンテンツ中にありますデジタル顕微鏡実習に「神経病理ハンズオン(実習用)」の実習ルームがあります。
セミナー期間中は、顕微鏡での標本の閲覧だけでなく、こちらのルームも使用して実習を行っていきます。
こちらが、ルームのトップページです。下にZoomifyの閲覧方法が載っていますが、このルームにもZoomify機能を搭載しています。
Zoomifyコンテンツ以外にも、バーチャルスライドのコンテンツも充実しており、様々な症例が搭載されていますので、実習中は沢山活用して頂ければと思います。