平成27年7月27日(月)から4日間、毎年恒例の夏のセミナー・神経病理ハンズオンを開催しました(汗)。猛暑にもかかわらず、全国から8名の受講者が世田谷区上北沢の地に集結し、熱い暑い4日間を過ごしました(大汗)。受講者の構成は、精神科医3名、神経内科医2名、小児科医1名、獣医師1名、医学部生1名でした。皆様お疲れ様でした。
初日は筆者による脳のマクロ実習、および、関絵里香・技術研究員(神経病理解析室)による「染色法とミクロ所見に見方」についてのレクチャー、さらに、循環障害や感染症など、基本的な病変の見方について、実習を行いました。
関さんによる「細胞の見方」のレクチャー風景
二日目以降は、解析室の講師に加えて、石澤圭介先生(埼玉医大病理講師)、原田一樹先生(防衛医大法医学准教授)を講師にお招きして、様々な神経変性疾患の病態カテゴリーであるタウオパチー、シヌクレイノパチー、トリプレットリピート病、TDP43蛋白病、運動ニューロン疾患の代表的症例の解説に加え、脱髄疾患、代謝疾患、栄養障害・中毒性疾患、頭部外傷、てんかん、脳形成異常など、多岐にわたる疾患の神経病理を学習しました。ご協力いただいた石澤先生、原田先生、ありがとうございました。来年もよろしくお願い致します(笑)石澤先生、写真がなくてごめんなさい(汗;;
原田先生の熱い解説!
関さん(黄色姿)が受講者に細胞の見方を解説!
このセミナーの特徴は、実際にガラス標本を顕微鏡で検鏡するスタイルの、いわゆる実技習得型の形式になっていることであり、それを可能にしているのが、豊富な脳神経病理ライブラリーの症例の多さ、です。また、3年程前からは、バーチャルスライドでスキャンした標本データを、脳神経病理データベース内のサーバ内のグループルームに搭載しています。
神経病理ハンズオン専用のe-ラーニングルームの1ページ
これらの学習コンテンツをマルチモニターで供覧しながら、実際に“どこの、どのような細胞変化”を観察するのかなどについてレクチャーを行っています。このようなレクチャーを受けながら、同時に、顕微鏡観察ができるシステムを導入しています。こうすることで、受講者が“迷子”にならないような、工夫をしています。
マルチモニターによるデジタル講義(真ん中あたりの猫背が筆者)
暑い夏はもう少し続きそうです。よく動き、よく食べ、よく寝て、標本を一杯観ていただければ嬉しいです!
お疲れ様です! どれからいきますか? やっぱ、ほたて でしょ?
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公益財団法人 東京都医学総合研究所 神経病理解析室 新井信隆
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